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笹幸恵
2025.1.19 13:18日々の出来事

顔面把手&土偶の「たおやか派」「おてんば派」(勝手に命名)

脳内が縄文〜現代と目まぐるしく変わっている。
縄文・弥生→趣味
近代→現在抱えている仕事のひとつ
現代(主に戦跡)→ライフワーク

先日、ボンさんのボン散歩#19で
秩父の神庭遺跡にボンさんとご一緒させていただき、
(詳しくはコチラ)
https://www.gosen-dojo.com/blog/51749/
縄文熱が再び湧き起こってきたところで、
横浜市歴史博物館の企画展
「縄文ムラの繁栄ーかながわ縄文中期の輝き」
に行ってきました!

神奈川といえば私の地元ですが、
縄文中期に繁栄していたとは知らなかった!
長野・山梨が中期の聖地だと思っていたけど、
神奈川にも結構なシロモノがありました!

後期になると埋葬の仕方や副葬品などに
バリエーションが出てきたのにも驚いたけど、
ヘビやカエルっぽい(といわれる)動物が
デザインされた土器が結構出土していたことも驚き。


土器の内側に魚(?)のモチーフ
でも胴体はどう見ても宝貝(女性器の象徴)


土器正面にカエルっぽい水棲動物
でも胴体はどう見ても宝貝(女性器の象徴)


こちらは胴体にヘビ。芸術品!

さらに顔面把手や顔のみの土偶もいろいろ展示されていた。
それらを眺めていて、ふと気づいたことが。
以前、八ヶ岳付近の遺跡めぐりで出会った子たちと
なんか似ているのだ。
その顔つきには、大別して系統が二つあるような。
ふっくらした柔らかさを感じさせる表情と、
いたずらっぽく、相手を挑発するような表情。
前者を「たおやか派」、後者を「おてんば派」と
名付けてみた。

「たおやか派」

横浜市歴史博物館で一目ぼれ。
都筑区C17遺跡で出土。


こちらは釈迦堂遺跡で出会った土偶「しゃかちゃん」
(重要文化財)


出産文土器の顔面把手(北杜市考古資料館)


こちらは以前、大須賀さんが紹介されていた
座間市の「ザマロン」ちゃん


「おてんば派」

横浜市歴史博物館で目が離せなくなって
しまった土偶(平塚市原口遺跡出土)


釈迦堂遺跡


釈迦堂遺跡

「たおやか派」は大人の女性の落ち着きがあり、
癒やし系という感じ。
「おてんば派」は今にも何かやらかしそうな
危うさがあって、これもこれで魅力的。

もちろんどちらにも属さない表情の
顔面把手や土偶もあるのだけど、
私の推しの2系統、ということで。

皆さんはどちらがお好みですか?
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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